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「あてどなき言葉」
パン屑をたれか落とせしこの床に 拾ひて思ふヘンゼルなるらむ
垂れてくる髪を左右に止めたれば麗子像のやうになりたる額
意味不明のつちのこ空に見つけたり秋空いつばい伸びて疑問符
侵入され遠慮なく打つ蟻や蚊を 吾も保身に走る大雨
「今年の秋」
ワイン飲むアセトアルデヒドに毒されて 葡萄の粒に満ちる生命を
咲きかけの百合とつぼみのある一本買はば数日吾が幸ならむ
B B C 天気予報に日本が日々話題なり台風禍続く
ジャスミンにひしと絡める朝顔をはずす秋日の過ぎゆく香り
「神無月過ぐ」
神無月 神の居ぬ間の日の速さ不満はあれど退屈はせず
ひとつきは孫悟空の乗る雲なるやヒッチハイクしていつそ暦買ふ
露草とヘブンリーブルーは兄弟か 空の涯の色濃きと薄きと
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「あてどなき言葉」
パン屑をたれか落とせしこの床に 拾ひて思ふヘンゼルなるらむ
垂れてくる髪を左右に止めたれば麗子像のやうになりたる額
意味不明のつちのこ空に見つけたり秋空いつばい伸びて疑問符
侵入され遠慮なく打つ蟻や蚊を 吾も保身に走る大雨
「今年の秋」
ワイン飲むアセトアルデヒドに毒されて 葡萄の粒に満ちる生命を
咲きかけの百合とつぼみのある一本買はば数日吾が幸ならむ
B B C 天気予報に日本が日々話題なり台風禍続く
ジャスミンにひしと絡める朝顔をはずす秋日の過ぎゆく香り
「神無月過ぐ」
神無月 神の居ぬ間の日の速さ不満はあれど退屈はせず
ひとつきは孫悟空の乗る雲なるやヒッチハイクしていつそ暦買ふ
露草とヘブンリーブルーは兄弟か 空の涯の色濃きと薄きと
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