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  「ややに落ち着き」

外は雪なぜかランプのふと消えてパソコン画面と取り残されぬ

世はなべて聖霊の縁 出会ひゆく貧しく老ひし孤独の人ら

未練残る我楽多のみに満たされて されど自室を得しが何より

逼迫の用事の減りて尋常に流るる時に浸りて 真冬



  「楽しきかな」

あらうことかワラヒカハセミそこに居る 双眼鏡ごし亡母にも告げて

心足り心踊りて人間が見つめ居ること笑つておくれ

聖霊の歯車ゴトリ 人の輪を繋げる智慧は魂消るほどに
 
歐外に倣ひてここは鳥観楼 冬の攻防双眼鏡に追ふ

天空に笑翡翠従はせ ゆらゆらとわが世界い行かん



  「秘儀と真理」

脳裏より出づる呪文のごときもの わが魂(たま)揺する理と愛を記す

美しき在るも有らぬも不可知なるあなたの愛し 快なる秘儀は

脳髄が快と解する感覚と愛を結びて智慧は辣腕

ここに在る全てに声と姿あり 電子の波動我に届けば

草や樹が光り輝き語り合ふ 魂同士われも見るべし



  「何処も同じ」

ヒヤシンス白く小さく咲く頃よ 去りにし家の庭にポツンと

ドイツにてごみ出し分別わかりません家主の留守を狙ひこはごは

温暖化しるき窓辺に一人ずつ弧老の座して如月終はる

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