世に許容されたる者のふりをしてドイツのカフェに朝食を摂る
幾重にも世に立つ壁の外側の嫗にバスのストライキある
マスクせる給仕若くて恭し 乳児の瞳無心に見つめ来
勘違い起こしてばかりのこの日々に夢の執筆暮らしせる吾
まつ白のベゴニアの花端然と 色光すべて跳ね返し白
生き物のそれぞれの持つ心持ち笑ひて駆け来る犬とふ命
日と雨がありて楽しも雷光は谷に炸裂 ドラマーくづれ
夕立のドイツにもあり 四十年昔夏の子産みたる誉れ
夕立を猛暑の故国に願ふかな 大気に雲に 海に陽に請ふ
「地球市民の為事」
あやふしも 地球救ふと祈りなす吾に触れくるかすみか愛か
未知の吾如何にぞ動く おさらばと修羅場を発つ日忘れまじけふ
グワングワンと息の如くに打ち寄せて誰よりの愛 地球の汀に
ダイヤなる星の住人黄金のかざす手の 影意識に及ぶ
法のあり 我ら尊き者なれど制御するべく不遜の意識
恩義ある人より不意にLINE来て共に瞑想 地球を磨く
..........
..........